国境を越えたサムライ先生
Kindle版 600 円(税込)
ペーパーバック版 1,386 円(税込)
著者:外薗明博
アフリカの学校で子どもたちに野球を教えることになった著者。
しかも皆、未経験者。当初、挨拶も整列も出来なかった生徒たちは、二年後アフリカの強豪校にまで成長した。生徒たちのやる気と自信を育てたのは、他者のために行動する「しつけ」と「志」だった。
小学校時代から野球を続け、高校までエースで四番だった青年が、ケガで甲子園出場をあきらめることになった。大学進学後野球部に入るものの、自らのピークは越えていて思うように活躍ができなかった。
大学卒業後、開発途上国と呼ばれる国々を旅して目の当たりにした「格差」の現実。そんな状況下でも子どもたちが見せる「澄んだ笑顔」を見て、「教育で格差をなくす」という思いが芽生えるのだった。
そして、青年海外協力隊で赴任することとなったアフリカの地で、生徒たちに野球を教えることになる。
野球を知らない、整列も挨拶も、そしてグラウンドの掃除も出来ない生徒たちに、「身を美しくする」日本式の「躾」によって、生活習慣の改善を促していく。最初はぎこちなく、まとまりがなかった生徒たちだったが、日々少しずつ変化を見せるようになり、2年の赴任期間中に、時間や約束を守る、掃除や整理整頓、そして礼儀・挨拶もしっかりとできるようになり、チームワークと自信を身に付け、学校のリーダーに成長していった。 彼らの活躍により、ゴミや落書きなど学校内の荒みがなくなった。
そして、野球ではアフリカの強豪校にまで上り詰めた生徒達は、オールアフリカ大学オリンピックのオープニングイベントで中心的な存在として活躍し、会場全体が感動に包まれるパフォーマンスを披露するまでに成長した。
生徒たちの成長に繋がったこと、それは家族、地域、国、世界のためにという「志」を持つこと。
現在、「サムライ先生」と呼ばれるようになった男は、アフリカでの経験を生かし、日本の子どもたち、教育関係者、子育て中の親たち、そしてビジネスマンへ、志を持つことの大切さ伝えるための活動に奔走している。